部門紹介
医事課
保険医療機関における医事課の役割や医事業務の範囲はその施設によって様々です。当院の医事課における基幹業務は以下の三つです。
1.外来や入院患者さんへ医療費を請求するとともに、レセプトを作成する保険請求業務。これにより病院経営の一端を担います。
2.受付・会計業務では、外来患者さんの待ち時間短縮や接遇・マナー等、病院の顔として、患者サービスの向上に取り組んでいます。救急患者、脳ドック検診、特定健診、予防接種、セカンドオビニオン等々の受付も私たちの役割です。
3.クラークといわれる医師事務作業補助者により診断書作成支援や電子カルテ代行入力等を行うことで医師の事務作業軽減を図っています。これにより、医師がより診療に専念できるようにします。
私たちの知識や経験、気配りで安心して来院いただけるよう努めています。
薬局
入院患者さんの内服・注射の調剤、混注が主な業務となります。混注は高カロリー輸液や抗がん剤のほか、通常の輸液も行っています。他には薬剤管理指導業務、病棟配置薬管理などを行っています。またNST、ICT、医療安全等さまざまな委員会に所属し活動しています。
臨床検査室
臨床検査室は医師のニーズや患者さんの症状に対応するために様々な検査に取り組んでいます。検査内容として脳外領域では、脳波検査・ABR・SEP・VEP。循環器領域は心電図・脈波(CAVI)・心エコー・長時間心電図(ホルター心電図)の記録と解析・負荷心電図検査。耳鼻科領域は単純音聴力検査・重心動揺検査。整形領域は神経伝導速度検査(主に絞扼障害)です。脳神経外科専門病院ではありますが、患者さんは脳が原因で症状が出ているのではないかと来院される方も多くおられますので、それぞれの症状に合わせた検査を実施しています。
また、手術件数も多く、脳外科領域、整形外科領域の手術時術場に入り術中モニタリングを行っています。モニタリングとして行っている項目は、MEP・AMR・ABR・SEP・顔面表面筋電図です。 臨床検査室では思いやりの心を大切にして、日々自己研鑚を深め、安全で良質な医療が提供できるように努めています。
栄養管理室
栄養管理室はシェフ1名、調理師3名、調理スタッフ3名、洗浄スタッフ1名、栄養士2名、管理栄養士3名で業務を行っています。20歳台前半の若いスタッフが7名を中心に目指しているのは活気のあるフレッシュな現場。直営の利点を活かし、栄養管理と給食管理の両方を習得出来るようステップアップ方式で若いスタッフの育成に力を入れています。また、当院のシェフはホテル勤務の経験からお客様への「奉仕の心」を大切にし、「病院こそホテルのようなサービスを」をモットーに掲げています。病院でありながら、ホテルのレストランと同じ技術で、365日1食1食に心を込めて調理を行っています。「1日でも早く、1口でも多く食べること」を目指して障害の度合いに合わせた食形態を10段階用意しており、個別対応も行っています。今後も更なる進化を目指して、栄養管理室は今日も研究を続けています。
臨床工学室
臨床工学技士(Clinical Engineer「CE」)はメディカルスタッフの一種であり、現在の医療に不可欠な医療機器のスペシャリストです。医療機器の安全確保と有効性維持の担い手としてチーム医療に貢献しています。
当院での臨床工学技士としての主な業務内容は、
①高気圧酸素治療業務
当院では、酸素加圧式第1種装置(個人用)を2台導入しており、その装置の操作・保守管理を行なっています。
②医療機器管理業務
人工呼吸器・輸液ポンプ・シリンジポンプ等の保守点検・管理を行なっています。
③医療ガス管理業務
マニホールド室及び配管の圧力等点検しています
④心臓カテーテル・ペースメーカー及び手術室業務
清潔操作の介助や機器の操作、ペースメーカー埋め込みの立ち会いや定期検査を行なっています。また手術室では機器の保守だけではなく器械出しや外回り、中材業務も行なっています。
リハビリテーション科では、患者さんの機能訓練や評価が効率的にできるよう、リハビリテーション機器を導入しています。 理学療法課では、長下肢装具(Gait innovation)や懸垂型歩行器(POPO)を使用し早期からの立位歩行練習を行っています。作業療法課ではアシスト型電気刺激装置(IVES)を積極的に活用し、言語療法課では嚥下機能の正確な評価に嚥下造影(VF)や嚥下内視鏡検査(VE)を医師と協業しています。また、脳卒中や脊髄損傷後の痙縮治療として、ボツリヌス療法を医師と協力して行っています 。
地域リハビリテーションの取り組みとして、近隣の市町へ介護予防教室(厚沢部町、上ノ国町、知内町)や訪問リハ事業(厚沢部町)へ積極的に協力しています。
臨床実習の受け入れも毎年約20名受け入れており、リハビリスタッフの約3割が当院での実習経験者となっております。
放射線課
放射線科で行われること
X線写真、CT、MRl、超音波検査(エコー)の画像診断を行います。現在の医療は画像診断なくして成り立たちません。しっかりとした画像診断が医療の質を保証する第1歩です。特に脳卒中に有用なMRIでは最新の3Tを含む3台体制(3T:2台、1.5T:1台)で正確で迅速な検査を行っており、脳卒中専門病院として365日24時間救急対応可能な体制を整えています。 放射線科にはIVR(血管内治療)という専門領域があります。血管撮影装置、超音波などで体の中を観察しながら皮膚から挿入したカテーテルなどを病巣部まで誘導し、血管病変を治療します。頚動脈狭窄症に対するステント留置術、脳動脈瘤コイル塞栓術、脳動静脈奇形や脳腫瘍に対する塞栓術、急性脳動脈閉塞に対する血栓除去術、血栓溶解療法、下肢閉塞性動脈硬化症に対するステント留置術などの治療を行なっています。
当院では積極的に情報のデジタル化に取り組んでいます。病院全体としてはHIS(病院情報システム)を導入し“紙カルテ”を廃止し“電子カルテ”を採用しています。それに伴い当科でもRIS(放射線科情報システム)を導入しHISと連携し安全・正確・スムーズな情報管理に努めています。また検査画像も全てデジタル化されPACS(画像保存通信システム)で管理運用されており、近隣の七飯クリニックとも情報共有できるシステムが構築されています。
医療相談室
当相談室は医療ソーシャルワーカーが3名、地域医療連携室事務員2名で業務にあたっています。医療費などの経済的相談や退院支援における心理的・社会的相談、各種制度説明、苦情相談窓口、他院受診調整など業務内容は多岐にわたります。急性期病院の退院支援業務はスピードが求められますがその中でも患者さんやそのご家族に寄り添い、一緒に考えていくことを常に考え大切にしています。また地域連携の窓口として丁寧かつスムーズな対応ができるよう心掛けています。